R-1 東京2回戦2日目

開始前に審査員の方が審査基準として
「この人いい人そうだな〜とか、いい奴だなとかいうのは関係なく審査します」と言っていて、なんでわざわざそんな事言うんだろう?と思ったのですが、今となるとなんだか妙に納得してしまう一言でした。念を押されていたのかしら。
全体的にも去年より粒ぞろいな感じで、6時間でも飽きずに見れたので本当に激戦だったのだなぁと思います。審査結果発表後、総評で
「すぐにでもTVに出せそうな人も何人かいました」
「今TVに出ているのはツッコミ(のピン芸人)ばかりなので、ボケが欲しい」
「一人コントができる人は劇団出身者ばかりが目立つから、お笑いからも一人コントがしっかりできる人がいる」
「女性芸人で次に来る人を探したい」
などなどのコメントが聞かれましたが、総評を聞いていた限りではまるで今年のR-1はTVの為のオーディションのような位置付けだったように聞こえてなりませんでした。R-1てそういう大会でしたっけ?
純粋に面白いピン芸をする芸人ではなく、『TV的にウケるか』というような部分を基準に合格者を出していたような気がします。もちろん純粋に面白いなぁと思う人も何人も残っていますが、少なからず審査員サイドはそういう目で見ていたのだろうと。放送作家さんですし当然といえば当然なのでしょうが。TVで面白い人と舞台で面白い人は=なのか、結論を出すのはすごく難しいんですけど(私は決して=ではないと思います)。R-1は舞台で活躍する芸人さんへの賞美だと思っていたので、「そうでもなかったのか」という気分です。むぅん。
3.5歩譲って審査基準には納得したとして、しかし審査結果には疑問符がいくつか…。同じような系統、同じようなレベルでも「なんであの人じゃなくてこの人が?」というのもあって、会場ウケはあまり加味されていないのかなぁと思います。とりあえず気になるのは、大阪大会と東京大会は同じ審査基準なのかどうかという点。準決進出メンバーを見るとだいぶバラつきがあるので。どの程度まで示し合わせているんでしょうかねー。気になります。
自分の好きな芸人さんが合格しなかったからとか、そういうちっぽけな事ではなく、R-1という大会を毎年楽しみにしている人間として、今年はなんだか様子が違うなあと、結末の行方がちと不安でもあり楽しみでもあり。

さっくんの落選は正直予想外で、準決までは楽観視していただけに結果を聞いた瞬間はもう…悔しいんだか残念なんだか。総評を聞いて、たまたま今年は審査基準に合わなかったんだろうなと思った。本当にそれだけの事だったんです。合格したからおもしろいかとか、不合格だからおもしろくないかではなくて、今年のR-1は彼が得るべき称号ではないのだと。彼はもっと別なところで評価されて然るべき人なんじゃないでしょうかね。と、ファンとしては思いたい。あ、でも、確実に演者と審査員との間に温度差はあった感じですけども。M-1と違ってピン芸はフィールドが広すぎるので、審査する方も大変なのでしょう。あまり深く考えるとこの大会のおもしろさもナニもなくなってしまいそうなのでやめます。

それぞれの芸人さんのネタは本当におもしろくて、¥1000でこれだけたくさんネタが見れる機会は本当にありがたいですネ。いちばんおもしろかったのはハリウッドザコシショウでした。多分ピンネタ見るの初めてだったと思う、予想以上におもしろかったです(笑)。『ロブ・ヴァン・ダム!』のポーズで『大・仏・オチ!』に爆笑。ネタ順が準ちゃん⇒ザコシだったところも高ポイントでした(笑)。虎も新ネタで、龍もかなり良かったし、おもしろい人がたくさん見られておなかいっぱいな一日でした。合格とか不合格とか、ほんとはどうでもいいんだよね。本当はね。でもそれに人生賭けてる人もいる訳です。ピン芸人は本当にハイリスクハイリターンだと思いました。そこへ敢えて挑むところもピン芸人のかっこ良さですね。
じゅんごとキートンさんの合格には大興奮でした、特にじゅんご!これはちょっと嬉しかった(笑)。準決での健闘に期待です★